みなさんは、「法被(はっぴ)と半纏(はんてん)の違いは?」と聞かれたらどのように答えますか?
一見同じように見える法被と半纏ですが、実はそれぞれに特徴があります。
今回はその特徴を比較をしながらみていこうと思います!
形がちがう!
法被と半纏はそもそも形が異なります!
法被(はっぴ)↓
半纏(はんてん)↓
形状の詳細
◆丈の長さ、つくり
法被→お尻くらいまであり、少し長め。裾が広め。
半纏→お尻の上あたりまでで、短め。
また、防寒用のものには綿(わた)が入っています。
◆袖
法被→袖が長い。
半纏→袖自体小さめで短い。
◆胸紐
法被→胸紐がある。
半纏→胸紐がない。
一見同じような形に見えますが、
比較してみると相違点がありますね!
法被と半纏の歴史
法被は、大工職人や火消しなどのユニフォームやお祭りなどのイベントで着るイメージがありますが、
もともとは、家紋などを染め抜いたものを武家が着用し始めたのが起源とされています。
一般庶民の間でも格好良いと憧れを抱く存在であった法被ですが、
当時の身分制度により、武家よりも下の身分の者には法被の着用は許されておらず、
似た形の半纏を着用するようになったそうです。
「はっぴ」には、今回使用している「法被」と、
それ以外に「半被」と漢字で表現されることがあります。
実は「はっぴ」に関しては、半纏と違い、それぞれの漢字の成り立ちに違いがあります。
※違いについては次の項目にてご説明いたします。
対して半纏は、商家の「丁稚奉公(でっちぼうこう)」のために一反の生地で二着作ったことから、
「はんたんもの(半反物)」という作業着が作られて、そのはんたんもの(半反物)から転じて
「半天」になった、という説があります。
「はんてん」には「絆纏」、「半纏」、「半天」、「袢天」、「袢纏」と様々な漢字が使われていますが、
どの漢字が正しいかは定かではないようです。
「法被」と「半被」の違い
もともとはっぴは、古代の袖なしの胴衣「はんぴ」が転じて
「はっぴ」となりました。
「法被」は「はふひ」から転じて「はっぴ」というようになった、という説もありますが、
同じ発音による当て字という説が一番有力のようです。
「半被」は法被が当て字として用いられた以降、
半纏と掛け合わせて作られた当て字だそうです!
法被と半纏の違い、さらには表現の仕方の違いには、
歴史が大きく関わっているのですね!
このブログを通して、みなさんに法被と半纏の違いについてご理解いただけたら嬉しいです!